初めての妊娠で、赤ちゃんが誕生するのを心待ちにしていました。妊婦中も順調で、安静にする期間がなかったのでヨガに行ったり、旧友と会ったり、胎教に良い音楽を聞いたりと、妊婦生活を満喫していました。

妊娠後期になると出産時の大変さを考えるようになり、少し不安になったりもしました。検診時に助産師さんにアドバイスしてもらって気持ちを落ち着かせていました。
「もし、急に陣痛が始まって病院にたどり着けなかったらどうしよう」

助産師さんは笑いながら、「初産は陣痛始まってもすぐに赤ちゃんは出て来ないから大丈夫よ。充分タクシーを呼べる時間があるよ」

今冷静になって考えると確かにそうなのですが、あの時はとにかく無事に赤ちゃんを出産したいという気持ちだけが先走っていました。

「出産後に乳腺炎になったらどうしよう」

これについても助産師さんは「まずは母乳の出を良くしないとね。母乳の出を心配するのが先だよ」

私の姉は母乳の出がとても良く、出産のたびに何回も乳腺炎になっていました。きっと妹の私もたくさん母乳が出ると思い込んでいました。

これらの心配はどうなったのか。結果、すべて取り越し苦労に終わりました。
まず陣通が始まったのは夜中で、主人に病院に連れて行ってもらえたし、病院に着いてからも半日ほど産まれなかったので、時間はたっぷりありました。

母乳はというと、私はものすごく出が良いわけでもなく、ミルクを足しながらの授乳だったので、乳腺炎も一度もなることはありませんでした。